2011年07月29日
Callaway XSERIES JAWS 再メッキ
こちらは新品のCallaway XSERIES JAWSですが、ヴィンテージ(スレート)加工されたメッキを剥離してクロームミラーメッキしました。
もともとのフィニッシュはメッキではなく、皮膜処理のため重さは0gですが、クロームメッキは普通のメーカーでは4g前後、ゴールドファクトリーでは通常10g以上載せますのでヘアラインが一切見えない完全に近いミラー仕上げになりますが、重くなり過ぎますので今回は7gに抑えました。
投稿者 M.Sasaya : 16:20
2011年07月27日
Ping Red Wood Anser 22Φタングステンインサート
ピンとキャメロンがコラボしたようでかっこいいですね。
こちらはバランスD1指定でした。元のバランスがC1.8でしたので、25gアップさせるように直径22mmのタングステンの厚みを調整してインサートして仮組みで現状D1.5くらいに仕上がっています。
このバランスウェイトはキャメロン純正のようにステンレス製やカッパー製(銅製)ではなく、比重が倍のタングステン製のため、厚みは僅かに4mmですが、1枚で25gもの重さがあり、2枚インサートすることによりヘッドウェイトを25gアップさせることが可能です。
投稿者 M.Sasaya : 15:07
2011年07月25日
サイトドットタングステン
キャメロンのボタンバック・ニューポートへサイトドットタングステンのインサート依頼です。
まず、サイトドットの位置について説明します。「パッティングは重心(芯)でボールをインパクトするのであるから、サイトドットはスイートスポットの真上にあるべきである」と思っているかたが多いのですが、間違いが2つあります。
トランポリンはリングの真ん中が一番高く飛び跳ねるのと同じく、ボールをインパクトするのはあくまでもキャビティーのセンターです。例えそこに重心がなくても力の伝導率が一番高い場所でインパクトするのは当然のことです。
力の伝導率が最も高い場所を”スイートスポット”といいますが、スイートスポットは重心ではなく、最適打球点です。
ボタンバックのキャビティーの幅は53mmで、サイトドットを入れる場所はその半分の26.5mmの位置となります。そしてちょうどその真下にセンターのボタンがあるというのがこのパターのデザインコンセプトです。
そして右上の画像ですが、2.5mmのタングステンをインサートしようとしたところ、2.5mm切削したところに床がありませんでした(インサートと本体のちょうど中間で、若干の空洞になっていました)。ですので、3.5mm切削して、ちょうどインサートに届いたところにタングステンが腰を下ろすように穴を開けました。
銅のインサートをタングステンが上から固定する状態になるので、もしかすると打感が少し良くなるかもしれません。
サイトドット・タングステンのインサートは10,500円です。
投稿者 M.Sasaya : 15:57
2011年07月22日
Scotty Cameron "KOMBI"センターネック加工
ネックはステンレスで削りだしたものと、アルミで削りだしたものを2つ作ってみたのですが、内部でステンレスに連結していることと強度的な問題からステンレスをチョイスしました。
色合いはアルミのほうが綺麗かとも思ったのですが、やはりボディーのシルバーはアルマイト処理されているため、地肌の色とは微妙に異なり、むしろステンレスのほうが相性がいいように思います。
センターネック穴の加工が終わりました。トップブレードからソールに貫通し(左上の画像)、ソールウェイトに刺さって(右上の画像)、止まります。
現在、ネックを削り出しています。
ソールプレートですが、おそらく3ミリくらいの板であろうと予想していたのですが、念のために外してみると想定外でした。
これだけ大きなインサートだと、アルミのボディーにネックを入れるというよりは、ステンレス製のソールプレートにネックを入れるような状態になります。
切削するのも、アルミならば軽く固定しておけば大丈夫ですが、ステンレスとなると相当な負担が掛かりますので、固定用のジグを特注で拵えます。
こちらはキャメロンのコンビですが、ダブルベントのシャフトを抜き、穴を埋め、新しくセンターネック穴を開けて、ネックを接着し、ストレートシャフトを刺します。
センターネック穴の加工はこれからですが、元の穴埋めは同素材のアルミニュームで埋めてレッドドットにします。このパターは大小合わせて15個のレッドドットが初めからありますので、デザイン的な相性も抜群です。
ですが、右上の画像のように穴は真っ直ぐではなく、フェース側に3度傾いていますので、アルミは平らにはならず、穴の中で斜めに傾いてしまいます。
左上の画像のようにインサートするアルミニュームに3度の角度を付けてインサートし、右上の画像のようにぴったりと平面になるようにインサートします。
トランスルーセントのレッドをペイントすれば誰が見ても純正そのものです。
投稿者 M.Sasaya : 11:52
2011年07月21日
Scotty Cameron American Classic
テフロンブラック加工が終わり、ペイントも完了しました。353.8gで仕上がりました。
.
.
.
以下、製造工程です。
これは流石に苦戦しました。トゥ側のタングステン穴を切削するのに1日、ヒール側も1日掛かりました。
なんとか固定しましたが、手で強く押すと100分の1ミリくらい動いてしまう状態で、ほとんど力を加えられません。10mm厚のタングステンをインサートしますが、10分の1mmづつ100回に分けて削りました。
画像の状態でトゥ側を切削すると、確実に動いてしまうので、トゥ側とヒール側、両方の穴を切削するための専用ジグを作る必要がありました。
ソールから銅のウェイトが飾りでインサートされています。
内部の状態が分らないので不安でしたが、問題なく加工できました。テフロンブラックも問題ありませんでした。
元のヘッドウェイトが334g、タングステンをインサートすることによって予想では354gでしたが結果は正確には353.8gでした。ブルズアイ調のトランスルーセントレッドで装飾したタングステンをインサートしました。
投稿者 M.Sasaya : 16:30
ウエッジ・スコアラインの検査
ゴールドファクトリーでは全てのウエッジのスコアラインを検査しています。そしてこのウエッジではスコアラインが15本ありますが、15本全てを検査しています。これをきちんとやっているのはおそらく世界中でゴールドファクトリーだけです。
※ゴールドファクトリーはコンピューターで機械を動かす(CNCミーリング)のではなく、手動で機械を操作するハンドメイドのため、スコアラインの計測は必然的に必要になります。
全頭検査(全てのウエッジのヘッドを検査する)ですね。
画像のダイヤルゲージは1メモリが0.01ミリです。このウエッジのスコアラインの深さは全ての溝において0.47ミリでした。ルール適合は0.5ミリ以下となります。
ゴールドファクトリーのウエッジは誤差0.01ミリ以下ですが、一般的な市販品は0.2ミリ~0.3ミリです。
ですので、残念ながら当社で検査すると100%ルール適合しているウエッジというのは市販品ではほとんどありません。ですので、深さに対するルール検査は非常に甘くなっています。
ゴールドファクトリーのウエッジをR&Aに送ったことがあるのですが、このウエッジの溝の深さは0.47ミリでしたので、ルール適合していますが、ギリギリすぎるので量産品はルール適合と認められませんという回答が戻ってきます。
つまり、量産品ではこのレベルの精度を出すことは不可能であるとR&Aが認めています。
投稿者 M.Sasaya : 15:26
ゴルフ誌[ワッグル]2011年9月号
ゴルフ誌[ワッグル]2011年9月号にて、ゴールドファクトリー東京ショールーム Club-Tのオーナー 盛岡保がココリコの遠藤さんのパターフィッティングを行いました。
ゴールドファクトリーの東京ショールームという敬称付きでのパターフィッティングということでしたので、税込172,200円のトリニティーを3本ほど撮影用に提供させて頂きました。
写真撮影が内田眞樹というプロカメラマンさんなのですが、今一番上手いと評判のカメラマンさんで、その方に撮っていただけるということでしたので、奮発させて頂きました。
パターのレングス選びのフィッティングですが、適正なアドレスをした時に目の真下にボールがくるものを選ぶという内容です。
ですが、適正なアドレスを作るというのが非常に難しいことです。ごく簡単に適正アドレスを作る方法を紹介していますので、是非ご確認下さい。
投稿者 M.Sasaya : 14:11
2011年07月19日
週刊ゴルフダイジェスト2011年8月12日(No.28)
7月19日発売の週刊ゴルフダイジェストのパター改造計画というコーナーでゴールドファクトリーの加工を取り上げて頂きました。
エコロジー意識の向上が図られる近年の状況の中で、「新しいものを買う」のではなく、「もともとあるものを使えるものに改造する」という企画を雑誌で取り上げるのは素晴らしいことだと思います。
もう1つ言えば、エコロジーだけでなく、エコノミーを考えて国産というものに拘る、2つのエコが重要だと思います。
今回、ネクストジェネレーションPZミーリングという”ネーミング”を大きく取り上げて頂きました。
知らない人に説明するときにはディープミーリングなどと言って誤魔化していたのですが、これからはネクストジェネレーションとはっきり言えますし、「そんなの知らない」と言われても「週刊ゴルフダイジェストで取り上げられたのですがご存知ないですか?」と言えますね。
その他、ゴールドファクトリー十八番のタングステンインサートや今田竜二モデルのデルマーのようなセンターネック加工、ソノマのセンターネック加工、以前マキロイが使っていたファストバックのセンターネック加工が取り上げられました。
是非、読んでみて下さい。
投稿者 M.Sasaya : 13:23
2011年07月16日
ゴールドファクトリーオリジナルパターグリップ(その2)
このグリップの何回も作り直しをした開発秘話と、開発コンセプトを知っている常連さんはこのグリップしか使わないですし、ショップさんはどこのメーカーのパターであってもこのグリップを勧めます。その証明が毎年500本以上、1000本近い販売本数です。
前回、左手部分の開発コンセプトについて説明しました。
前回のブログ記事はこちら → ゴールドファクトリーオリジナルパターグリップ(その1)
今回は右手部分の開発コンセプトについてお話したいと思いますが、このグリップは寄せるのではなく”入れる”ための設計がされています。
”入れる”ためには右グリップと左グリップのプレッシャーバランスが重要になりますが、そのバランスがオートマチックに調整される設計になっています。
少し細いとか、右手部分が細くて握りづらいといわれることがありますが、それが左右のグリッププレッシャーのバランスが調整されている効果なのではないかと思います。
現在、2011年度の全英オープンが開催されていますが、右手が細くて握りづらいとはいっても、セルヒオ・ガルシアの右手のグリップの握り方ほど、握りづらい分けはありません。
その他、名前は出しませんが、パターを左手で吊り上げヒールを少し持ち上げることにより、右手のグリッププレッシャーを落とそうとしている選手が多々見受けられます。
右手の力感が強いと、ボールがつぶれて失速し、カップに届きません。カップに届く力加減で打つとリップします。つまり、”入れる”転がりで打つと届かず、届く強さだと”入らない”ということです。
全英オープンのようなメジャー大会になると、パッティングを寄せるのではなく、入れないと勝てないという心理状態になります。その為、プロは球をショット(打つ)するのではなく、ストローク(転がす)するために試行錯誤を始めます。
握りやすいほうが距離感は出しやすいかもしれませんが、”入れる”ための綺麗な転がりが出るとは限りません。それはプロが打ちづらそうなパッティングスタイルで試行錯誤しているのをみれば明らかです。
このグリップは”入れる”ための力感のバランスを整えるために、何度も試作を繰り返しています。もし不安定感を感じるのであれば、一時的な対処として、上の画像のように右手の人差し指をのばしてみたりするのも良いかと思います。是非、お試し下さい。
投稿者 M.Sasaya : 13:45
2011年07月15日
サイトドットタングステン
ドットを開けてトランスルーセントでペイントしたタングステンをサイトドットとしてインサートしました。
サイトドットというのは集弾性を高めるための単なる目印のためのペイントですが、そこに意識を集中する場所ですので、タングステンのようなちょっとしたウェイトがあれば更にイメージを強く持てます。
サイトラインやサイトドットを単なるマークだと割り切って、コストダウンのためにシルクスクリーンなどに切り替えるメーカーも多いですが、有っても無くても、簡易でも重厚でも、性能は変わらないと思うことは浅はかです。
どうしてもこのパットを入れたいと思った時の人間の集中力には脅威的な力があります。パターのデザインというのはそれを引き出すためにあります。
投稿者 M.Sasaya : 13:14
ウェイトの追加(トリニティー)
こちらは以前作ったトリニティーを更にウェイトアップしたいというご要望です。こういった再調整的な依頼が増えていくことを望んでいます。
オーダーメイドなのに作ったままで、再調整の依頼が非常に少なく思います。
同時に加工したほうが安かったとか、折角追加した加工なのに取り除いてしまうのは勿体無い。だから、自分のストロークをパターに合わせるというのでは、オーダーメイドなのに本末転倒です。
そもそもクラブに合わせて打ちかたを変えるというのが上手すぎるゴルファーが多いです。どんなクラブにでもスイングを調整して合わせる技術、それを身に付ける努力は本来必要のないものです。
このヘッドは小さいから戻りが早いので引っ掛けないように気を付けるとか、このクラブは球の捕まりが悪いので少しインパクトでヘッドが降りてくるのを待つとか、瞬時に判断して打ち分けることができるゴルファーが非常に多いですが、そんな技術は本来要りません。
良いスイングというものを履き違えているというよりは、おそらく良いスイングとは何かということを考えたことがないのだと思います。
スイングを教わっている先生がいて、その先生が良いというスイングが良いスイングなのだと思って、言われたことをやればいいと、考えることをやめてしまっているゴルファーも多いです。
それからカロリー消費をするために練習場にいくゴルファーも多いですが、良いスイングとは本来無駄がないスイングで何発打っても疲れないものです。それに対して、ダイエット目的のスイングとは無駄だらけで、スコアアップには繋がらないスイングです。
そういった無駄をどんどん省いていって、シンプルなスイングをすることで、不確定要素が減り、よりゴルフが簡単になります。
その為にはスイングをクラブに合わせるのではなく、クラブをスイングに合わせて調整すること、そして何よりどんな調整をしたら自分のスイングに合うのかという”感”を養うことが練習することよりももっともっと大切です。
何でも根性でカバーしようとするのではなく、お金で解決できることはお金で解決する。カロリーを消費したければ練習場ではなく、ジムに通う。何事も適材適所で対応することが上達への近道です。
投稿者 M.Sasaya : 10:56
2011年07月14日
シャフト付き彫刻加工
シャフトが付いたまま、抜かないでネーム彫刻をするという依頼。
キャメロンのアメリカンクラシックも大変でしたが、こちらも今朝から従業員全員で機械の接地位置を変更しながら、1日掛かりでやっと終りました。
文字の大きさを調整するとシャフトが機械のハンドルに当たる。文字の位置や平行を調整するとクラブが壁にぶつかるなどなどありまして、機械の位置を変え、最終的には横文字を縦に並べて、クラブを横に設置して横文字にするという、原板を90度回して、クラブも90度回すという方法を取りました。
これは他の業者さんに依頼したところ、シャフトを抜かないと加工できないと断られたそうで、最終的にゴールドファクトリーに回ってきました。
ゴールドファクトリーでしかできないと言われると弱いですね。
機械を動かしたりという力仕事と、彫刻という繊細な仕事を交互にやるというのは集中力が切れたり、手が雑になって、何かとミスを引き起こしそうで恐い仕事ですが、無事終了しました。
投稿者 M.Sasaya : 15:54
2011年07月13日
センターネック溶接加工(カリフォルニア・ソノマ)
Next Generation PZ milling(Deep Milling)完了しました。
このNew PZは今日3本加工し、あと2本注残がありますが、常に注文がある状態です。非常に人気です。
特にショップさんからの注文が多いのですが、試しに1度でもいいので注文頂けると毎週2~3本前後の注文を取って頂けるようになると思います。毎週毎週、New PZの注文だけしか取ってこないショップさんもあるくらいです。
そのくらい決定的な打感の差が出ます。是非、お試し下さい。
今朝、従業員を溶接工場に行かせまして、ネックの溶接が終りました。溶接工場はあまり込んでなかったようで30分程度の待ち時間だったそうですが、通常は2時間くらいまたされます。
メッキ処理などは送りつけてしまいますが、溶接はきちんと加工に立ち会って作業指示をします。
ブラスト処理をして、フェースにNext Generation PZmillingをして、明日組立てします。
センターネック用のネックの削り出しと、固定用の穴あけが終りました。接着ではなく、溶接するので固定穴は不必要でもあるのですが、ライ角とフェースアングルを正確に出すためにネックを潜らせてあります。
フランジに黒いマーキングマークがありますが、これはフェースアングルを調整するために2点計測した目印で、15mmの間隔を取ってマーキングしてあります。
フェースアングルを4度オープンにするためには、シャフトアングルを1.3度傾ける必要があります。
※フェースアングル4度オープンというのはシャフトがバックフェース側に1.3度倒れているのと同意です。
1.3度のタンジェントに15mmをかけると0.34ミリ、ですが元々ソノマのフランジは15mmの間隔で0.53mm傾斜しています。
0.53mm - 0.34mm = 0.19mm
差し引き0.19mmバックフェース側が持ち上がっている状態でシャフト穴を垂直に開けます。
難しいので、この計算式は覚える必要ありません。
なぜ、そんな面倒な計算が必要になるかと言うと、トップブレード側の加工をしている際に、ソール側は見えないということです。フェースアングルはソールに対するネックの角度ですが、機械にヘッドを固定してしまうとソール面の計測はできなくなってしまいますので、フランジ側から2点計測によってタンジェントを計算します。
スコッティーキャメロン・カリフォルニアシリーズ・ソノマのネックを切断してセンターネックを溶接します。
ゴールドファクトリーに届いた状態は、まだシュリンクが掛かる新品でしたが、インサートを外し、ペイントを剥離、ハニーディップを剥離したのが右上の状態です。
クランクネックの切断です。写真撮影用に少し平らに削って整えてあります。
段差が出来ていますので、削って慣らしますが、そのためにはネックのあった部分だけでなく全体を削りなおす必要があります。
綺麗に段差を処理するために、動力200Vの回転の速いベーダーマシン(研磨機)で処理し、磨き用の研磨機で#60番、#180番、#240番、#360番と研磨した状態です。
この後、機械が空いたらネックの接続部分の穴を開けて、旋盤でネックの削り出し作業を行います。
投稿者 M.Sasaya : 17:00
2011年07月12日
YES! DONNA Ⅱのセンターシャフト化
センターシャフトの接着とアッセンブルが終りました。
.
.
.
以下、製造工程です。
YES!パターのセンターシャフト化のご依頼。この仕上がりは奇跡でした。
複合素材のボディーのため、センターシャフトは溶接するのではなく接着します。接着強度を計算しながらCADで2次元図面を書いてみたのですが、なんど計算してもバックフェースとの隙間がコンマ何ミリしか残りません。
キャメロンのツアー流出品にバックフェースが破れたもののありますので、もし多少破れてもかっこよく仕上げるということで、お客様と相談させて頂いてご了承を頂きました。
計算上はコンマ何ミリの隙間があっても、実際に加工するとどんな風になってしまうのか非常に不安ですが、完全に計算どおり。ロゴの底面だけが破れてシースルーに。
表面への影響はほとんどありませんでしたので、ネックを接着して色を入れるとほとんど見えなくなってしまうと思います。
もともと付いていたクランクネックは切断し、機械加工で平らにならして、ビーズブラストしました。
こちらも同じく複合素材のためバラして研磨するのではなく、ネック周辺だけをピンポイントで機械加工しました。
投稿者 M.Sasaya : 16:00
エンドミル(Endmill)のお話
これはキャメロンタイプのウェイトをインサートする穴を開けるサイズのエンドミルで直径22.2ミリです。タングステンが22mmなので、公差を0.2ミリ大きくみています。
エンドミルというのは、簡単に言うとドリルのようなものなのですが、正確にはエンドミルといいます。
これが1本2万円前後しますが、普通に穴を掘ってしまうと5回も使ったら切れなくなってしまいます。磨ぎなおすこともできますが、磨ぐと細くなってしまうので開けられる穴が小さくなってしまいます。
実際にはセンタードリル、4mmのエンドミルから始めて、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、20mm、22mm、22.2mm、と1つの穴を開けるのに12回の切削が必要になります。
12本の刃物が必要になるので、細い物は安くて5千円前後、22.2mmが2万円前後で合計10万円前後、約10回くらいで切れなくなってしまいますので、刃物代は1つ穴を開けるのに1万円掛かります。
それだと現在の価格(1対で31,500円)では作業できません。
では、どうするかというと4mm~22mmまでの10本のエンドミルは磨ぎなおして使います。ですから実際には4mmではなく3.8mmとか、細くなってしまっているエンドミルですが、最終的な穴が22.2mmで開けばいいということです。
磨ぎ直しの工賃は500円前後と安価です。
そして最後の22.2mmの刃物だけはなるべく長く使いたいので、22mmの穴を開けたあと、22.2mmのエンドミルで僅かに0.2mmだけ切削します。すると50回くらいは使えます。
刃物は従業員で使いまわすのではなく、1人の従業員が管理し、どの刃物が何回使用されたかをチェックしています。
そうすることによって現在の価格での加工が可能になっています。ですから、誰かが確認無しに思いつきで機械を動かし、勝手に刃物を使うということは許されません。
投稿者 M.Sasaya : 13:52
2011年07月11日
スパイン(背骨)調整
ゴールドファクトリーではヘビーウェイトのパターヘッドに対応するために、2011年4月13日よりパターのスパインアングル調整を始めました。
以降、ゴルフショップからの問合せが非常に多く、そのほとんどは「ゴールドファクトリーで使っている測定器はどこのものか?」「どこの測定器がお勧めか?」「最低10万円以上の測定器は買わないと駄目なのか?」というものです。
新たに高価な測定器を購入しなければならないと心配されているゴルフショップが多いのですが、ゴールドファクトリーにはスパイン測定用のセンターフレックス計などありません。ご安心ください。
少し失礼な言い方かもしれませんが、測定器に頼ってばかりのクラフトマンは2流と言わざるおえません。やはりプロフェッショナルなのであれば、自分の指で感じるフィーリングを大切にして頂きたい。
あくまでも裏付けとして測定器を持つのはいいかもしれませんが、裏付けを前に出せば、自分の腕に自信がないから測定器に頼るのだろうお客様に思われるのは明らかです。
腕に自信があれば、必要なものはベアリング2個だけです。
スパインアングルを調整するには、スパインのある硬い部分を見つけることではなく、柔らかい部分を見つけることが重要です。
柔らかい部分が”悪さ”をするのですから、測定器で硬い部分を探すのではなく、柔らかい部分を指で感じ取ることが非常に大切です。
現在のシャフトの製造方法ではスパインと呼ばれる背骨のような硬い部分ができることは無いのでスパイン調整は無意味と言われています。
また、スパインが遠心力に打ち勝って、ヘッドをスイング軌道から外すこともあり得ないという発表が色々なメーカーからも発表されています。
ところが、パター用のシャフトには目視できるほどの強烈なスパインがあるものがたくさんあります。
上の画像をクリックして大きくして確認してほしいのですが、グリップのバックラインのようなベルトがはっきりと見えます。
そして計測してみたところ、やはりこのベルトの部分が強烈に硬くなっていました。流石にここまではっきりスパインが存在していると調整する必要があります。
アドレス時にヘッドを吊るしているだけで、スパインの無い方向に5mm前後しなってしまうものも多々あります。
数年前のパターのヘッドウェイトの平均は340gでしたが、現在では350g~360gと重くなってきています。ですが、現在販売されているシャフトは340g全盛時代かそれ以前にデザインされたものです。
昔のシャフトが打感がいいと言われることが多々あるのですが、それは打ち負けているだけですので、イレギュラーな転がりをすることがあります。
1つの目安として振動数が340cpmを超えていることに注意して下さい。
投稿者 M.Sasaya : 13:54
2011年07月08日
Trinity Fe(トリニティー搭載、軟鉄パター)
こちらSUS303素材のパターに比べて比較的安価なFe(軟鉄)パターにトリニティーを搭載してみました。高級感に見劣りしないようにテフロンブラックにしましたので、SUS303と比べてもなんら違いはないと思います。
価格はSUS303にトリニティーを搭載すると最低でも172,200円ですが、こちらの仕様だと138,600円となります。
打感はといいますと、ニューポート2形状の場合、軟鉄+New PZ+テフロンブラックのほうがSUS303を上回ると感じる人もいると思います。下回ることは有りえません。かなりいいです。
投稿者 M.Sasaya : 14:30
サンドスロット加工(Sand Slot)-記事作成中-
こちらはサンドスロット(Sand Slot)搭載のハンドグラインドウエッジです。サンドスロットというのは砂が通るスロットという意味で、バウンスセンターの砂の抜けを調整するスロットを搭載したウエッジです。
極端に低重心化させていますので、通常のアプローチではハーフトップにボールだけを打つ感じで充分に球が高く上がります。バンカーではボールの何センチ手前に落とすのかだけを考えれば、あとはある程度、サンドスロットが砂の取り方を調整します。ある意味オートマチックなクラブです。
慣性モーメントが大きいので無理に開閉するとかえってトウダウンし、コントロールしづらくなりますので、ある程度クラブに任せて仕事をさせるような使い方が要求されるクラブです。
サンドスロットの搭載はゴールドファクトリーのオリジナルウエッジでなくても加工可能です。この太い特注で拵えたエンドミルで切削するので、油圧バイスを使って何トンもの力で固定して加工しますが、ギリギリ吹っ飛ばないで加工できます。
これ以上エンドミルを太くすると、より力を掛けなければなりませんので、クラブの変形などの恐れがあります。その為、完成品での加工は難しくなります。
価格は30,975円(税込)で、1本のみの工賃でサンドスロット1箇所のみの金額です。
以前、キングコブラというメーカーからトラスティーラスティーというウエッジが発売されたことがあり、ソールのセンターが窪んでいるものだったのですが、同じ理論に基づくものです。
ソールセンターに開けられたキャビティーに砂が通るという設計なのですが、無条件に通すのではなく、装飾タングステンを入れて、ある程度の圧がかかると抵抗になるように調整しています。
今回こちらのウエッジは3本セットでご注文頂いていますが、2つ目の加工が終った時点でウェイトをチェックします。非常にウェイトの調整が難しく、1本1本ウェイトは別誂する必要があり、作り置きは使えません。また、高級なメッキは10g近く重くなります。その分も見越してウェイト調整をします。
これで機械加工は終了。メッキ処理に出します。
その間に各種インサートを作成し、メッキが済んだらアッセンブルして完成です。
投稿者 M.Sasaya : 14:00
2011年07月06日
ピッチングウエッジ(Pitching Wedge)-記事作成中-
ピッチングウエッジ完成しました。
実はこちらのウエッジ、土日に残業しまして研磨は既に終了しております。残るはバックフェースの彫刻ですが、機械が空いてないので、明日か明後日の作業になります。
ヘッドウェイトはAwが298gなのでそれより軽くということだったそうですが、現状の重さが298gで正確に測ったところ297.6gでした。バックフェースのロゴ彫刻がおそらく0.2gくらいダウンしますので、四捨五入して297gで仕上がるかと思います。
かなり正確に仕上がりましたがたまたまです。研磨で1-2gを調整するというのは不可能です。
どこか一部分だけ削らなければなりませんから、重すぎれば形を崩す、軽くなりそうであれば、中途半端に研磨を止めて、仕上げてしまうということになりますから、絶対にいいことではありません。微調整はあくまでもホーゼルで行います。ですが、今回はほぼぴったりということです。
中荒研磨くらいの感じです。ここまでくれば少し気が抜ける感じです。
手が慣れていなかったので、機械とのコラボレーションが上手くいってきちんとウェイト調整できるかどうか不安だったので、かなり早いピッチでここまで仕上がりました。
来週、研磨を仕上げて、ここから彫刻ですね。筆記体のフォントなので少し時間が掛かります。それからガンブルーと組立てです。
こちらショールームからご注文頂きましたピッチングウエッジですが、ラインナップはAwとSwだけですが、特注ですのでお時間頂ければ他の番手も削れます。
今回、鍛造は5個仕入れました。5個から追いかけて1個を作ります。
多少削ってある部分がありますが、バリ取りしてある部分と、フェースはスコアラインのスタンプを押すために黒皮を剥いてあります。黒皮というのは鍛造肌といって、焼いて叩いた時に表面にできる硬い酸化した部分です。
ゴールドファクトリーではスコアラインは機械で削りだしますが、研磨する際の目安にするために一応スタンプが押してあります。そのほうが研磨のイメージが沸きやすいということと、機械切削するにも一度スタンプを押して、金属組織を圧縮しておいたほうが溝の強度を高くすることができます。
これは車のレース用部品に使われるネジなども同じ製法が用いられていますが、ネジの溝をプレスしておいて、更に削りだすことによって耐久性が得られることが分っています。
まずは下準備として機械加工が入ります。バックフェースの削り出し、フェース面の削り出し、スコアラインの削り出しを行います。
現状ヘッドウェイトが345gですが、完成品は298g狙い。研磨での削り代(けずりしろ)が15gくらい必要となります。バックフェースの機械加工時に少し余裕をみて325g前後に仕上げます。
フェースとスコアライン、バックフェースの機械加工が終った状態。Pwの削り代はAwやSwに比べて少ないので、その分を見越して多めに機械加工でウェイトダウンさせたのですが、思いのほか軽くなり過ぎたため、新しい鍛造で1度作り直ししました。
完成品のウエッジは効果ですが、鍛造自体は安価なのでケチらずに作り直しします。
誤差を少なくするため、全体の荒研を済ませて重量を仕上がりに近づけてあります。現状の重さで305gです。ここから7g~9g程度の研磨で仕上げます。
機械バレルで研磨してしまうと軽く10g以上は落ちてしまいますから、機械を使わず手仕上げてで仕上げる価値というのはここにもあります。
フェース面の機械切削とスコアラインの角溝ミーリングが終りました。フェース面の平面精度100分の1ミリ。ゴールドファクトリーでは100分台までしか計測していませんが、おそらく1000分の5mm前後。
スコアラインの幅は0.9mmですが、誤差を-0.5mmみて0.85mmくらい、スコアライン深さは0.50mmちょうど狙い。深さはツアーレベルでも100分台は計測されないのでマイナス設定ではなく、ちょうどを狙っています。
特注ウエッジの販売価格は50,400円と非常に高価ですが、実はバックフェースの削り出し12,600円、フェースの削り出し12,600円、スコアラインの削り出し8,400円、Gold's Factoryのマークの彫刻11,340円、サークルGマークの彫刻4,725円、番手表示の彫刻4,725円という機械加工だけで5万円以上になります(正確な合計は54,390円です)。
投稿者 M.Sasaya : 16:00
Hand Graind Wedge
こちらはハンドグラインドウエッジのテフロンブラック加工です。
こちらはクロームメッキのサテン仕上げです。
投稿者 M.Sasaya : 15:48
2011年07月05日
サンドスロット後日加工
こちらは後日加工でサンドスロット搭載(以前作ったウエッジにサンドスロットをあと載せする)のご依頼です。
6mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、20mm、24mm、25mmと9種類のエンドミルを使って、9回に分けて丁寧に切削します。
当社で使用している油圧バイスの圧力を贔屓にしている機械屋に調べさせたところ、25KN(キロニュートン)だそうです。
1t=9.80665KN
25KN(キロニュートン)は約2.54929tです
2.5トンの力で固定しているにも関わらず、吹っ飛ぶギリギリくらいの力が掛かります。当然、これ以上圧力を上げて固定するとウエッジへのダメージが出ますので、なるべく力が掛からないように少しずつ刃物の大きさを変えて切削します。
サンドスロットを搭載する穴の切削が終りました。この穴の位置ですが、アバウトにバックフェースのセンターに入れたのでは意味がありません。
インパクトエリアに入れますが、フェースとバックフェースというのは平行していません。バックフェースというのはフェースの真裏に平行に付いているわけではありません。下の画像で説明します。
サンドスロットの搭載位置ですが、この定規の線上(フェースのスコアラインのセンターライン)をバックフェース側に貫くように正確に穴を開けます。
左上の画像のようにフェース面のスコアラインのセンターに沿って定規をあてます。そして右上の画像になりますが、そのまま手首を回してひっくりかえすと、定規はバックフェースに対しては真っ直ぐに通っていないのが分ると思います。
この直線状で且つソールに半分割り込む位置を算出します。
保存状態が良かったのでかなり綺麗に仕上がりました。Mソールなのでどのような抜け具合になるかは想像の範囲です。当然、試打クラブがあるわけはありませんので、そこは”感”で勝負してみて下さい。
投稿者 M.Sasaya : 14:00
