2011年06月29日
センターネック溶接工程
ネックを切り落とし、ネック接続部分を機械加工し、仮止めしてある状態です。
スコッティーキャメロンが溶接加工している風景を見ると、ネックをトップブレードに押さえつけておいて溶接するだけですが、正確に位置と角度を決めるために機械加工をしています。
この角度がパターのスペック全てを決定付けます。ライ角、フェースアングル(シャフトアングル)、重心角度、重心距離など、全てがこの溶接で決まります。
溶接が終った直後の状態です。まだ手で持つとかなり熱いくらいの状態ですが、水などで冷やすと”焼き”が入って硬くなってしまいますので、自然に冷えるのを待ちます。
ペイントは全て剥離してありますが、剥離しないままに溶接するとペイントは焼きついてしまいます。
センターネックの溶接とは完全に仕上げ処理をやり直す大手術です。ネック以外の部分を一切触らずにできるような加工ではありません。
素材が溶接で焼けて、ネック周辺の色が変わっていますが、変わってない部分も実際には微妙に焼けて色合いが変わっています。全面にビーズブラストを打って、フェースをソールを磨きます。
フェースはキャメロンのミラーはあまり丁寧に処理されたものではなく、少し粗めのヘアラインなので、真剣に磨きこむのではなく、ある程度適当に手際よく作業するのが重要です。
ビーズブラストの色合いは粗めのビーズをある程度SUS303に打ち付けて整えたものにSUS303の粉塵を混ぜて調整します。この色合いはキャメロンのアメリカのスタジオで作られたものにかなり似ているということで定評があります。
そしてトランスルーセントをペイントして完成。
トランスルーセントのペイントはスコッティーキャメロンがアメリカのスタジオで使っているものと同じメーカーのものにクリア樹脂を混ぜて少し強度をアップしたものを使っています。
投稿者 M.Sasaya : 12:00
2011年06月24日
フェースアングル(Face Angle)
フェースアングルって何?という質問を多々頂きます。既に分っているつもりでいても正確にどの部分の角度かということまで把握をしている人はまずいないと思います。
フェースアングルというのはソールした時にフェースが開く角度。フックフェースのドライバーのフェースが左を向くのとは反対に、パターは右を向くべきであるということです。
また、プル角??って何ですか?正直、ゴールドファクトリーでも分りません。プル角という角度が存在したパターはゴールドファクトリーが過去に加工した5000本という歴史に1本もありません。シャフトアングルとは?また、シャフトが右から入ってるとか左から入っているという表現をする人もいます。
これら全てをまとめてフェースアングルとして理解することができます。フェースアングルとはソールに対してシャフトが90度ではなく、若干の角度が付いているということです。
この角度が1度開くとフェースアングルは3度開きます。つまり以下のような関係になっています。
フェースアングル0度 = シャフトアングル0度
フェースアングル1度 = シャフトアングル0.3度
フェースアングル2度 = シャフトアングル0.6度
フェースアングル3度 = シャフトアングル1.0度
フェースアングル4度 = シャフトアングル1.3度
フェースアングル5度 = シャフトアングル1.6度
フェースアングル6度 = シャフトアングル2度
そしてどの部分の角度が開いているかというと上に画像を用意しましたA~Dのどの部分が開いているのでしょうか?
Dというのは黄色線に平行してソールに斜めの線が入っていることが確認できると思います。つまり、このパターはソールがバックフェース側へ傾斜しているということです(そのように切削されています)。
スコッティーキャメロンのパターはDが開いています。微調整はCを開いて行っています。
それに対して、ピンのパターはAが開いています。キャメロンがアンサー2をコピーしたニューポート2をピンの創設者カーステンソルハイムは開いている場所が違うからニューポート2はオフセットが少ない、だから私のパターのほうが構えやすいと言ったそうです。
ゴールドファクトリーでは加工時にBを開き、Aで調整しているものが多いのですが、キャメロンのレプリカなどは純正と同じ仕様でDを開いています。今後の方向性としては、どこも開かずに作って1本1本Aの部分を手曲げして調整するという方法が最も美しいと思いますので、各モデル順次移行していくことにしています。
どれがいいかということは一概には言えませんが、曲がっているのが目視できないことは重要です。そして1度開くとフェースアングルは3度開くということ。
そして平均的なデータとして4度以上はオープンでないと被って見える(左を向いて見える)ことがあります。つまり、おそらくプル角というのはフェースアングルが0度~4度未満オープンのもの、もしくは本当にクローズドのものの時に、プル角がついたという表現になるのかもしれませんが、突然現れたり消えたりするような角度は存在しないということです。
それとシャフトアングルを2度開いて、フェースアングルを4度オープンにするということはできないということです、もともと計測の方法が違うだけで、連動している同じ角度ですから、シャフトアングルが2度ならばフェースアングルは6度オープン、フェースアングルが4度オープンならばシャフトアングルは1.3度になります。
この部分を間違えて注文するとかなり恥ずかしい思いをしますし、適当な対応をされても文句が言えませんので注意してください。
念のため、復習ですが1度フックフェースの10.5度のドライバーのリアルロフトは何度でしょうか?
1度フェースアングルがフックということは、シャフトが0.3度被っているということですから、リアルロフトは10.8度になります。
何気にこのフェースアングルとシャフトアングルの関係の数値グラフは発表されていません。当社オリジナルのものです。他では確認できませんので、シャフトを1度開くとフェースアングルは3度開くという、1対3の関係を覚えておいてください。
逆に言えば、シャフトアングルではなく、フェースアングルを調整することで3倍精度の高い加工ができるということも合わせて覚えておいてください。
Dの画像に補足です。黄色い線の部分、画像を比較して頂くと、斜め(バックフェース側下がり)の線が入っているのが確認できると思います。
これはフェースが開くようにソールを削ってあることを意味します。スコッティーキャメロンのスタジオセレクト・ニューポートは2度ソールが削られています。その為、フェースアングルは6度オープン前後になるものが多いです。
投稿者 M.Sasaya : 16:43
2011年06月22日
New PZ(Next Generation PZ Milling)
ネクスト・ジェネレーション・ピーゼット・ミリング、最近では略して簡単にニュー・ピーゼット(New PZ)と呼んでいますが、もともと加工していた横グルーブのピーゼット・ミリングをキャメロンのディープミリングと同じパターンに見えるように改良したものになります。
工場が違えば、機械も違うので、全く同じ加工というのはできないこともあるのですが、この加工についてはあえてキャメロンのディープミリングの性能を上回るべくセッティングしてあります。
ミーリングやグルーブを深く、多くすることにより、平面を少なくし、接地面積を減らすことで打感が柔らかくする。それを樹脂インサートのようにフェース面がへっこんでしまうのではなく、方向性に優れた金属フェースで接地面を如何に減らし打感を柔らかくできるかということが重要です。
キャメロンのディープミーリングをよく見て頂きたいのですが、ミーリングは深いものの、接地面はそんなに少なくなっておらず、水はけ程度にしか役立っていないのが分ると思います。
こちらがニュー・ピーゼットをクローズアップした画像です。ミーリング痕の深さは僅かに0.12ミリしかありませんが、ほとんど平らな面は残っておらず、点で打つレベルまで接地面積を減らしています。
パターンはキャメロンと同じでも、打感はキャメロンよりも確実に柔らかく、キラキラとした見た目の美しさも異なります。今年の初めに加工を開始して半年にしてすでに200本近くのご注文を頂いております。
この打感は業界最大クラスの加工経験値を持つゴールドファクトリーでなければ出せませんので、是非お問合せ頂ければ幸いです。
投稿者 M.Sasaya : 16:38
2011年06月17日
Pray For Japan ヘッドカバー
販売ページの準備が整いました。こちらからご注文下さい。
ご注文はこちら→ http://www.goldsfactory.com/webshop/headcover_c.html
こちらは自粛ムードを気にせずゴルフをプレーしてほしい、気兼ねなくパターを購入して頂きたいという思いで製作しました。Pray For Japanロゴのチャリティーヘッドカバー(売上一部寄付)、販売価格3,990円(税込)です。
当然チャリティーアイテム(Pray For Japan)であれば純国産品(Made in Japan)でなければ意味がありません。
残念ながら国内のヘッドカバー工場はほとんど淘汰されてしまっており、縫製技術ではAM&Eのようなクオリティーにはかなわないのですが、それも含めて産業へ貢献した、チャリティーアイテムとしての価値だとご理解頂ければと思います。
投稿者 M.Sasaya : 12:00
ラチェット式バランスレンチの試作
販売ページの準備が整いました。こちらからご注文下さい。
ご注文はこちら→ http://www.goldsfactory.com/webshop/studio_article_cameron.html
スコッティーキャメロンのスタジオセレクトやカリフォルニアシリーズ用のバランスレンチをラチェットレンチ式にしました。
ラチェットレンチ式にしたメリットとしては、かなり強い力が加えられるということです。今までのバランスレンチは初回バランスを外す際、ヒートガンで暖めて接着剤をブレークさせる必要がありましたが、ラチェット式ではヒートガンを使用せずにバランスを外せることが確認できています。その為、素材はアルミに変更、無理な力が加わった時は、なるべくバランスレンチのほうが壊れるように考慮していますが、全てのピンが奥まで完全に入っていない状態で無理な力を加えるとパター本体の損傷の危険性もあります。ラチェットレンチを使うのは、バランスを外す最初に力を入れるとき、そしてバランスを付け直して最後に少し力を加える程度です。それ以外はラチェットレンチを外した状態で手で滑り止め部分を持って回します。
※ラチェットレンチも添付して販売しますが、当社の製品ではありません。こちらはその時にこちらで入手が可能なものとなりますので、多少デザインが変わることがあります。
投稿者 M.Sasaya : 11:00
2011年06月16日
Studio Select Square Back 2.0 New PZmill
こちらは会員登録して頂いているお客様からのオーダーです。センスの良いモディファイ(チューンナップ)をされてますので、是非参考にしてください。
モデルが2.0(クランクネック)なので、センターネック加工はしていませんが、バランスウェイトにはタングステンを仕込んで各25gとし、フェースはNew PZ(Next Generation PZmilling)、フェーストゥ側にダンシングでイニシャルを彫刻してあります。
カラーリングはトランスルーセントを駆使しています。ゴールドファクトリーでモディファイしたパターのリストを見ると、どうしてもトランスルーセント・レッド一色になりがちですが、実際にコースにいけば同伴競技者の目を引くのはこういった複数色の組合せです。
同伴競技者が全員ゴールドファクトリーでモディファイしたパターを使っているということは滅多にないと思いますし、そこは競わないで仲良くして頂きたいので、一般的なプレーヤーの中で目立つデザインというのを検討されてみると面白いのではないでしょうか。
投稿者 M.Sasaya : 15:04
2011年06月10日
記念ウエッジ
今年もこのウエッジを作るシーズンになりました。BAR THE CRAINのコンペ商品用ウエッジです。ゴールドファクトリー設立から毎年作らせて頂いております。実際には4月頃にコンペがあったはずなのですが、震災で流れました。次回はなんとか開催されるそうなので気合を入れて作ってみました。年々バージョンアップしてきていますが、今年はフェースミーリングだけでなく、アークリアクターも搭載されました。
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以下、2009年9月21日の記事です。
ゴルフの聖地スコットランドのシングルモルトウィスキーを1800年代のものから1年ごとに揃え、日本では最高、世界でもトップクラスと言われるコレクションを持つ超高級バーが池袋の西口にあます。
常連客は高額納税者や各界著名人で、年に1度スコットランドにゴルフツアーを企画されるようなゴルフ好きが多いことでも知られます。
ゴールドファクトリーは設立してからずっと、このお店のコンペティションの商品を作らせてきて頂いています。
今年も昨年同様にウエッジを作りました。こちらも問合せをよく頂く人気アイテムですが、ダブルネームですので、市販はしておりません。
BAR THE CRAIN→ http://www.the-crane.com/
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以下、2009年9月9日の記事です。
※こちらはメーカー向けのOEM用ヘッドなので、一般の方への販売は残念ながらしていません。
投稿者 M.Sasaya : 15:00
2011年06月09日
Trinity Three Translucent Colors
Newport 2 GSS Replicaのトリニティー、3タイプのカラーバリエーションを作ってみました。
こちらがトリニティー・レッドです。
こちらはトリニティー・ベイビーブルーです。
そしてこちらはトリニティー・ブルー。
三位一体を意味するトリニティーとは、フェースのブルズアイ、バックフェースのアークリアクター、ソールのオービットGの3つを搭載するパターで、どのパターでもトリニティーに成り得ます。
更に、それぞれのインサートはカラーバリエーションを変更できるほか、デザインや素材、大きさ、ロゴなども様々に変更させることができます。
投稿者 M.Sasaya : 16:54
2011年06月06日
まだまだ人気上昇中のセンターネック加工
オンラインショップを会員制にさせて頂いた都合で、一時的に受注が減っていたスコッティーキャメロンなどの他社製品加工ですが、上手く商品取扱契約店での受注に切り替わりだしまして、スクエアバックやファストバックのセンターネック加工、カリフォルニアデルマーのハニーディップなどは現在10本以上の加工依頼を頂いています。
センターネック加工はネックの切断、新しい削り出しネックの作成、溶接までで29,400円、新しいストレートシャフトを購入しても33,390円というお手軽な加工なのですが、何回かお客様から「もう1本パターが新品で買えてしまうくらいの価格ですね。」と言われたことがあります。
値段の高い安いというのは、必ず比較する相手があって判断されるのですが、比較する相手を間違っていることがあまりに多く、非常に残念です。ハンドメイドの特注品と大量生産品を比較するのはもちろんナンセンスです。その量産品を作るための工場設備に何億掛けた上で3万前後のものを量産しているのかということを無視しては物の価値は理解できません。その工場で1本しか作らなければ、代金は何億円にもなります。
ましてほしいのはダブルベントの量産品ではなく、Scotty Cameron純正のXPERIMENTAL PROTOTYPEとして市販されているセンターシャフト20万円~30万円を作りたいわけですから、比較するのは3万円前後の量産品ではなく、20万円~30万円のXPERIMENTAL PROTOTYPEが3万円前後で作れてしまうということです。
これだけたくさんのご注文が頂けているということは、大半のお客様にはご理解頂けていると思いますが、毎年新製品を作り続けていくゴルフ業界のビジネスにはかげりが見えてきています、今ある物を新しいものにするというビジネスがもっともっと広く知れ渡っていけば、エコにもなりますし、ゴルフ業界の発展にも繋がると考えています。
投稿者 M.Sasaya : 14:30
2011年06月03日
タングステン用什器とカラーサンプル
商品取扱店専用のタングステン展示用什器を作ってみました。
店頭に並べて頂くようにしますのでタングステンの重厚感を実際に手に取って持って感じて頂きたいと思います。また、12mmと17mmの2タイプづつ用意致しましたので、パターに乗せてみて、配置を考えて頂いたりという使い方をして頂ければと思います。
タングステンのカラーリングの変更が可能です。トランスルーセントのカラーサンプルをペイントしておきました。金属の上に重ねて透かして見て頂くと、実際の仕上がりに近い色になると思います。
上の画像のサンプルカラーは左からトランスルーセント・ブルー、ベビーブルー、ベビーピンク、パープル、シルバー、ゴールド、レッドとなっています。
投稿者 M.Sasaya : 12:05
2011年06月01日
写真撮影用(雲台用)シャフト固定ジグ(クランプ)
写真撮影用のシャフトクランプを作ってみました。この三脚のカメラ固定部分のことを”雲台(うんだい)”というのですが、もともと海外で作られたものなのでしょうか、規格がミリではなく、インチになっていて、1/4-20UNICという特殊なサイズのタップでネジ穴を作る必要があります。
そのタップというネジ穴を切る刃物さえあれば何でも取り付けができます。
このウエッジのほうはタイトリストのTVD-R C-Cというウエッジですが、日本国内でしか販売されていない商品で、シンガポールのお客さんからの注文です。以前、52・56をご購入頂いたのですが、6月初めにぺブルビーチでプレイされるということで”急ぎ”のご注文。こちらの加工はヘッドの脱着、グリップ交換・リシャフトがあれば交換工賃、ネック調整、バランス調整、ペイントまでの1式でご注文頂き13,650円です(クラブ本体は別途)。
スノーフレークスはもちろんアットランダムに打っているのですが、人間はアットランダムを生み出せないと言われますが、2ヶ月前にご注文頂いた2本と今回の1本、比べて頂くとほとんど打刻の位置はは同じになっています。適当に打ったのと、適当に見えるように打ったのでは異なるということですね。
量産品はどこのメーカーのクラブを使うかよりも、どこで調整されたクラブを使うかのほうが重要になってきます。きちんと調整されたクラブと、ハンドスタンプの組合せを試されてみては如何でしょうか。
投稿者 M.Sasaya : 14:54
